バイクの買取相場について紹介しているサイトはたくさんありますが、そのほとんどが「中古車販売価格相場」やネット上の「買取査定相場」を基準にしています。
例えばバイクブロスの価格相場表であったり、バイク比較.comやバイクワンなどの買取査定相場だったり、ヤフオクの落札価格だったりしますが、残念ながらまずその価格で買い取ってもらえることはありません。
理由は、当然ながら業者(ショップ)がしっかり利益を出せるように買い取るからです。
Contents
バイク業界の裏側から解説する買取相場の誤解
間違いその1:中古車販売価格をベースにしている
バイクの中古車販売店は基本的には業者オークションでバイクを買取り、メンテナンス等をして店舗で販売をしています。
その際、当然オークションで購入した本体価格にメンテナンスにかかった作業代、諸経費を上乗せして、その上で利益が出るように販売価格を設定しているわけです。
(例)
オークション購入:50万円
諸経費:5万円
粗利益:15万円程度
販売価格=698,000円
粗利をどれだけ取るかは店長ごとに違いますが、基本的にはこのような流れで価格設定をするのが一般的です。
さて、この店長は中古バイクを50万円で購入したわけですが、この50万円の中には買取業者の取り分(仲介手数料)も含まれています。
だいたい20〜30%程度を取っているので、約10〜15万円程度ですね。
つまり、買取業者はこのバイクを30万円程度で買い取り、諸経費と仲介手数料を上乗せしてオークションで売却したということです。
最終的な中古車販売価格が698,000円だったとすると、買取価格は約30万円なので、販売価格の42%程度で売れたことになります。
間違いその2:買取査定相場と同額で売却できると思っている
バイク比較.comやバイクワンなどの買取業者では公式サイトに買取査定額が掲載されていたり、データを入力して自分のバイクの買取相場を調べることができます。
※上記はバイク比較.comの画像
ただ、あくまでもこれは『上限額』であって、最高の状態だった時の目安でしかありません。実際にはここからどんどん減点されて買取額が減っていくと思っていてください。
ネットでの査定ではあくまでも「車種・年式・走行距離」など最低限の情報での判断となるため、実際にはバイクを査定した時に傷や変色等があることがほとんどですからね。
自分で買取相場を判断する方法
と、ここまで誤解しやすい部分を説明してきましたが、ご自身でおおよその買取相場を判断する方法はいたって簡単です。
1.今の状態のバイクだったら、自分ならいくら払って買いたいか?
例えば100万円で購入した新車のバイクに2年間乗ったとしましょう。
2年間パートナーとしてツーリングも頻繁に楽しみ、走行距離も多く、傷もできてしまった。
今までの思い出や愛着は一切考えず、そのバイクを客観的に見てみて、今その状態のバイクを買うとしたら、あなたはいくらなら買うでしょうか?
2.その金額を42〜50%にする
仮にあなたが「70万円だったら買っても良いかな。」と思ったとします。そうしたら、今度は70万円を42〜50%※にしてみましょう。
70万円×42〜50%=29〜35万円
つまり、買取査定額は大体29万円〜35万円と判断することができます。
実際には本体を査定してもらった時に状態によって増減しますし、業者によっても買取査定額に変動はあると思いますが、もし自分で判断した額よりも高くなったらラッキーですよね。
買取査定に出す前に一度自分自身の買取相場を考えてみることをお勧めします^^
⇒買取査定額を少しでも高くする方法
※補足:42〜50%の出どころ
買取額 | 買取業者仲介手数料 | ショップ粗利 |
34.3万円 | 14.7万円(30%) | 21万円(30%) |
ショップでは粗利を30%程度取るため、70万円のバイクの原価は約49万円。
また、このバイクは買取業者の仲介手数料が30%程度上乗せされているとして、14.7万円かかります。
つまり、業者は34.3万円以下でバイクを買取すれば利益になるので、極力34.3万円以下で査定額を提示することになります。
買取額=販売価格(70万円)×70%×70%=販売価格×49%
となり、この場合は約50%が買取相場となります。